今節気「大雪」では田舎ではよく見かける、干し柿をメインの椚座牛の付け合わせにしようと考えていました。
柿は本当にデリケートと言うか扱いにくい果物で、加熱したり、ピュレにしたりするとその良さが半減どころか、
無くなってしまったりするんです。独特の甘みが飛んでしまったり、歯応えがなくなり、舌触りが悪くなったりと
いう事が起こります。
なので、干し柿なら凝縮された甘さとゼリーのような食感を楽しめるのではないかと考えました。
ただ、厄介だったのが具合です。
こういったものはほんと加減が命です。
干し過ぎたら固くなってしまい食感を損ない、若過ぎたら干し柿独特の渋にやられてしまいます。
毎日柿の様子を観察し、手で触って熟成度合いを感じ、やっと納得のいく”加減”をつかみました。
だけどもう一つ問題があったんです。
このギリギリの状態では実はトロトロで甘いんですが、皮と筋にはまだ恐ろしい渋が若干残っていて、
邪魔するんです。これを丁寧に取っていくとそこには・・・イメージした、何度も何度も思い描いた
干し柿がありました。
きれいに火入れをした椚座牛との相性は抜群です。
是非お試し下さい!